根室に鷲撃ちに

新しいレンズとカメラ (K-3) を買ったのでその威力を確かめるべく 3 連休を利用して根室にオオワシやイヌワシを撮りに行くことに. 計画を立てた時には晴れの予定だったのに金曜日の予報は吹雪. しかしそのためか, 一旦いなくなったはずの流氷も戻ってきているみたい.

ワシは流氷とともにやってきて流氷に乗って帰ってしまうので, まさにチャンスである. ということで高速をぱっぴゅーん. 厚岸まで行って早いお昼ごはんは牡蠣. かきえもんウマー. 外はいよいよ猛吹雪である.

厚岸からさらに根室方面へ. 猛烈な地吹雪の中慎重に進んでいると, 茶内まで行ったところで通行止に. 通行止のところのおじさんに迂回路はないかと聞いたところ「ない」とのこと. 陸の孤島根室.

仕方がないので釧路方面に引き返すことに. そもそも今日は釧路湿原のペンションに泊まる予定だったので, 根室まで行って帰ってこれなくなるよりはまだマシな展開なのである. で, いよいよ視界 0 みたいな状況で引き返していたら路肩を表す↓（道民には伝わるはず）も見えなくなりうっかり左に寄りすぎて吹き溜まりにはまる. 元別居人ちゃんと協力して車を出そうとするもびくともせず. てか強烈な吹雪だしあまりがんばってると死んでしまう.

あきらめて保険に付帯のロードサービスに電話. 「折り返し電話します」と言われて電話を待ってる間に他の車を助けに行く途中のパトカーを発見し助けを求めるも, こちらがロードサービスに連絡済みであることを知るととりあえずワタシの電話番号だけ聞いて別の車の救助に. 後でまたくるから〜と言い残して.

そしてワタシが警察と話している間にロードサービスから電話がかかってきていて, 曰く我々がハマってる道路ももう通行止になるから助けに行けない. 警察に助けを求めるか JAF に電話してみてはどうか. JAF に払ったお金は後で保険会社の方から出してあげるよ, とのこと. 間が悪い！警察行っちゃったよ.

で, JAF なら通行止になっていても助けにきてくれるなんてうまい話があるのだろうかと思ったが一応 JAF に電話. 折り返し電話します, とのこと.

そうこうしてる間に警察が引き返してきて, とりあえず人間だけ厚岸まで乗せて行こうか？との提案. そして間が悪いことにまたこのタイミングで折り返しの電話. 「今 JAF から電話がかかってきてるのでちょっと待ってくれ」と伝えて元別居人ちゃんからの報告を待つ. 曰く, 「通行止だから助けに行けない. 解除されたらすぐ助けに行くけどどうする？」とのこと. どうするもこうすうるもいつ解除されるのかわからないのに死んじゃうよ！ということでミニクーパーを捨てて荷物を持ってパトカーへ. パトカー生まれてはじめて乗った.

で, 通行止の部分を抜けてもうすぐ厚岸ということころでまた電話. どうも通行止区間内で他の車を助けてそこから戻る途中で我々の車を発見して調べてみて救助要請が出ていたことを知ったらしい. しかし車はロックしてあるし我々はもう通行止区間の外側 . 警察の人に「こういうワケなんですが, 今から引き返してもらうわけには行きませんよね〜」と聞いてみると「通行止区間から出てしまったから解除するまでは入れないとのこと. キー. 間が悪いったらありゃしない！

車はそのまま諦めて厚岸警察署まで送ってもらい, 泊まる予定だった宿をキャンセルし, 厚岸のホテルに電話して予約. まあとりあえず生きてるだけで良しとしよう. 晩御飯は牡蠣三昧. 夜から天候は回復に向かうはずだが, 雪がやんでも通行止が解除されないので早起きすることにして不貞寝.

朝目覚めて, シュレディンガーが猫の入った箱を開けるような気持ちで道路状況をチェック. 通行止である. もんもんとしながら朝ごはんを食べ, そしてひたすら悶々と待つ. すると 8:30 に一部開通になって昨日引き返したところまでは行けるようになった. 早速保険会社に電話し, ホテルをチェックアウトしてタクシーで車を乗り捨てたところまで 20 km ほどぱっひゅーん. そこで我々が見たものとは！？



こんなに路肩で止まったはずも斜めになっていたはずもないのに除雪車に雪ごとぎゅっと横に避けられたミニクーパーの姿であった. いやー通行止の解除を車の中で待ってたら多分死んでたわ. でしばらく待って, 保険会社から間違った情報をもらってあらぬ方向へ向かっていたレッカー車からの電話連絡に「そっちじゃねーよ！」と伝えてまたしばらく待ち, ようやく助けだしてもらう. レッカーすげー.

その後釧路まで戻って我々が最初にやったことは牽引用ロープの購入であった. さて, 根室方面はまだ通行止だし, 今日の宿は十勝. 仕方がないのでとりあえずタンチョウでも撮りに行くかということでタンチョウ観察センターへ. 数は減ってるけどまだいた！ちょっとクレイジーな求愛のダンスをパシャパシャ




がんばって飛んでるところも撮った

宿の時間に間に合うように出発し, 十勝方面にちょっと走ったところで木の上にオジロワシを発見！今まで見た中で一番近い.



どうやら左目が潰れているようだ

そんでぬかびら源泉郷で一泊. オーナーが糠平湖で釣ったワカサギの天ぷらとか奥さんの実家のえりもから直送の海の幸がすげーんまい. おやじさんが山菜採りとか釣りが好きらしいのでまた別の季節にも泊まってみよう. 翌朝もうまうまと朝ごはんを食べて周辺で野鳥探し. キクイタダキ（多分日本で一番小さい鳥）を発見！



すげーかわいい.

その後, 天気が良くて暖かいのでナキウサギが出てきてないかな―と然別湖のナキウサギポイントへ移動. スノーシューを履いて雪山にえっちらおっちら. ポイントまで行くと, 偵察に出てきたような穴が雪に空いていたけど, 周囲に足あとが全くなかったのですぐに引っ込んだみたい. しばらく待っても出てこないしまだ鳴き声も聞こえないので諦めてとぼとぼと戻る. で, 車で帰宅を開始したところでキタキツネを発見！冬のキタキツネ, もっふもふや.

そのあと十勝川にワシを探しに行ったけど季節外れすぎてカモしか見られず. 酷いトラブルに見舞われてクタクタにつかれたけど全体的にはまあまあの収穫だったのではないだろうか.