をーかー先週、わざわざヲーキング用の靴を買って行ったにもかかわらずやたらとしょぼいコースを歩くことになり、「こんなんじゃワタシが納得してもワタシの靴が納得しないわよ!このドシロウトが。」なんて言ってしまったばかりに今週もヲーキング。しかも玄人(ぷろ)のワタシにふさわしい上級者コースの中から何か選べと。
念のために確認しておくがワタシはアウトドアっぽいことは総じてキライである。キライではあるが挑戦を受けないという選択肢もあんまり存在しない、悲しいイキモノ。「この片道は電車に乗って、片道は歩くコース行ってみたいかな。North York Moors の真ん中をテレテレと走るローカル線を見て嗤ってやりたい。」という不純な動機で North York Moors の Newoton Dale Halt から Levisham へという 4 時間弱のコースを。4 時間... バカじゃないの?
とりあえずこのクニで fish & chips が一番ンマイという Whitby によっていつものように無駄にカロリー補給。いよいよ Levisham にゴー。
鉄道の駅に向かってるハズなのにそれっぽい標識もなく、道は不安になるほど過激な山道に。コンナトコロニエキナンカアルワケナイヨ。
しばらく走ると山道は突然開けて隠里のような村が。おお!ここかー!と思ったが駅なんてない。さらに進むと今度は谷に落ちていくような道。そして谷の底には駅があったのである。
時刻表を確認すると電車は行ったばかりで 1 時間待ち。つか、1 時間に一本しかない。しかたないので駅でパンフレットとか読みながら時間を潰す。微妙な違和感。steam とか書いてあるし。電車だと思っていたのに蒸気機関車だったらしい。言われてみれば送電線がない。テっちゃんでもないのにちょっとはしゃぐ。
そしてゴッスンゴッスンといかにも蒸気機関っぽい音をさせる列車で Newton Dale Halt まで。車掌さんにここで降りるのか?と聞かれ「うぃ」と答えると「降りるならこっちにコイ」と。もしかして降りるヒト他にいないのかな〜と思ったら当たり。不安になる。
いよいよメインイベントのヲーキングの始まりなのだが既に午後 3 時。オカシイヨ。山道をいきなり登らされ「流石上級者コースは荒くれモノだなぁ〜」なんて行ってるとようやく丘の上。どこまでもヒース。絶景である。「スゴイねぇ〜」なんていいながらヒースの中をテクテクと気分良く歩く。平らだし。
そして 30 分も歩いた頃、丘の上から見える線路との距離がなんか近すぎないか?というモノイイが。地図を見る。距離はともかく等高線を考えると我々はここではなくここから見えるもっと向こうの丘のさらに向こう側の谷を歩いているべきだと言うことに気付き引き返す。ヲーキングには付き物の「ヤリナオシテクダサイ」がいきなり襲いかかってきたのである。萎える。
ぐったりうなだれながらシダとヒースの中をかき分けかき分け、「こんなん道じゃねーよ」「景色も見えないし」とかぶつぶついいながら地図とにらめっこしながら微速前進。まだ景色を見たいという欲求があるうちは余裕があるのだということにこと時はまだ気付いてなかった。
ぐるっと丘をまわりこみ、渓谷の中をどこまでも続く道を眺めてまたうんざり。「先が見えないね。」「あと 3 時間くらいかな」と。さっきとは趣の変わった絶景もただただ腹立たしい。だってどこまでも続いてるし。
襲いかかってくる絶景に対抗する方法はただ一つ。目を逸らすである。疲れ切ったワタシはただただ自分の足下をみつめ、羊のうんにょをなるべく避けることに神経を集中。ただただ右足と左足を交互に動かすことしか考えない。
そしてまたいかにもこっちですよ〜とばかりに道に騙されて違う道へ。すっかり山道を登ってしまった後に道がなくなり地図で例によって等高線チェック。上り坂なんてなかったハズ。とぼとぼと引き返す。
とぼとぼと、しかしながら絶景からはしっかりと目を逸らしながらまた引き返す。間違った地点に戻ると如何にもこっちですよ〜と言わんばかりの柵(stile)にちっこく「ホントはこっちですよ〜」という矢印が目立たないように書いてある。怒る気力もない。
この後も絶景は変化を続けていたようだがワタシはひたすら足下と地図を見る。もう卑劣な罠にはひっかからない。
気力も体力も尽きてやっとたたり号のところまで戻ってきた。そしてなんとなく自分の中に広がる危険な満足感。キライなのに。
何故ヲーキングに行くのか?と聞かれたらこう答えるしかないだろう。
そ こ に 靴 が あ る か ら
買ってしまったら使わなきゃ。骨の髄まで貧乏人。