ここではない何処か。今ではないいつか。当時のカノジョがレンタルビデオ屋でバイトをしていた。黄金週間の夜勤中、レジに立っていた彼女はルンルンルン♪とご機嫌な歩調で入店してきたある男に気づいた。先生である。彼はそのまま弾むような足取りで店の奥に設けられた少々独立した佇まいを見せる一角へと吸い込まれていた。
そして数本のビデオを手に持ってレジへとやってきた彼は、ようやくそこに学生がいることに気づいた。そして、「誰にも言わんとってやー」とお願いするやいなや、ビデオを抱えてそのまま棚に戻しに行った。手ぶらで店から出て行く彼の後ろ姿は入店時とは別人のように哀愁漂うものだったとか。
もちろん、誰にも言わないで、とかここだけの話、というのはそこだけではおさまらない。おさまることなど決してない。夜中に鳴り出した電話でたたき起こされたワタシは、ことの一部始終を日付が変わって数時間という時刻に聞かされ、「はは~ん、連休で、奥さんとコモドが実家に。忙しいからと残ったせんせーは、『今夜はオタノシミデスネ?』とばかりにビデオ屋に突入したがユーに邪魔された。」と、眠りの小五郎ばりの推理を披露した。眠いし。
それはさておき、教授就任(予定?)まことにおめでとうございます。
こ、これは師匠でつね、、 <br>そうなんですよね、めでたくふるさとへ旅立たれますよん。 <br>この話意外にも様々な伝説が脈々と語り継がれる悲しさよ、、 <br>嘘です。悲しくなんかないです。
いやいやいやいやいや。フィクション!