since 20/1/2005
ムール貝の悪夢
--野呂
ま [う~~~~!うらやましす。メモ取ってる客とか、いなかったのん?]
た [いやーいたのかな?わりとみんなステージを注視してるように見えたけど。]
おかえりなさいどこでもそうだと思うが、エレベータ等でアパートの住人と顔を合わした際に「コンニチハ」程度の挨拶はするものだ。今日もワタシはゲンキにガッコに逝くためにエレベータに乗っていた。
そして一階でドアが開く。ドアの向こうには黄色い帽子をかぶった幼稚園児っぽいコドモを連れた女のヒト。「なんでこの時間に帰宅する方向なんだ?」という軽い疑問を持ったものの好青年であるところのワタシは「おへよごぜます」と挨拶をしようとした。しようとしたんだ。
そしたら向こうが先に挨拶してきた。「タダイマ」と。あれ?この場合ワタシは「おけーり」と返すべきなの?知らない親子に?
そう考えている間にワタシはエレベータを降り、あちらは乗り込んだ。挨拶の出来ない大人の出来上がりである。
我が家にホームステイがやってきた!今朝目を覚まして、まだ鱗も入れてない目にぼにゃりと映る、床の上を動く楕円で近似できそうなモノ。こ、これは... G から始まる放送禁止ワードが頭の中を駆け巡ったが、今のピントが合ってないワタシの目ではまだそれと観測されたわけではない。観測されるまでは G ともコオロギともつかぬぼにゃりとした確率の雲なのである、黒い楕円形の。
既に鱗を装備していた元別居人ちゃんに、「あそこをぼにゃりとした黒っぽい楕円形のものがいるので確認してきて下さい」とお願いし、彼女の目によってその確率の雲はどこからかやってきたホームステイ、チャバネ氏であることが確定した。コードネームは G.
長くでっかいどーやだらむに住んでいたワタシはホームステイをどう扱って良いのか良くわからず、元別居人ちゃんもできればホームステイは断りたい、というタイプ。そこで元別居人ちゃんは虫が嫌がるというものを窓際に置いたり、虫の侵入を防ぐというふれこみのスプレーを部屋と外との境界線上にプシューしたりして水際作戦を展開していたのである。
そして流石に日本の医療関係者。侵入されてしまった後のことはあまり考えていなかったらしく「殺虫剤のやうなものはないのかー」と叫ぶワタシを尻目に「虫の侵入を防ぎます」というふれこみのスプレーをプシュー。それでは死なない。
そしてワタシが、チラシで G の行く先々をとおせんぼしながら、G が物陰に逃げ込むのを防いでいると、元別居人ちゃんが何重にも重ねたキッチンペーパーで G をやさしく包み込んであげた。つおい!
ということでホームステイは丁重にお断りしたのだが、なにしろチャバネ氏は1人で来てるように見えても30人からの親族まとめておしかけてきていることがあるらしいので、そのような事態も想定しつつ対 G 用決戦兵器を色々と取り揃えてみた。でも飛ばれたら負ける。
エヌが付くヤツにろくなヤツはイネーエゲレスは公共料金関係がヤバイ、宇宙ヤバイ、という話は何度も書いたと思いますが、大事なことなのでもう一度書きます。帰国のために住んでいたフラットを引き払う際、ワタシはきちんとメーターを読んで、それを電話で npower (電力会社) に伝え, 1週間以内に final bill を送るというので, 後一週間はエゲレスにいるからと, 宛先に大学の住所を伝えたのです. ここまでの手続きは完璧.
しかしながら, いつものように, 当然のように, 予想された通りに何にも届かないまま帰国の日を迎えました. その後もユー作氏に pigeon hall をチェックしてもらったりしても, 請求書は届かないまま. そんなこんなで 1 ヶ月が過ぎた頃, ユー作氏から連絡が入りました. 「大学宛に npower から手紙が来ています. final metre reading を知らせろと書いてあります」と. 基本的に電話の受付のヒトとかは普段探してもちょっと見つけられないほどのムノー君やムノーちゃんを取り揃えているエゲレスではあるが, どうやれば, ワタシが引き払う際にした電話のうち, 大学の住所だけ覚えて metre reading は華麗にスルーなんていう高等ムノー技を使えるようになるのでしょうか.
そうこうしてるうち, 「代わりに metre reading をやっといてやったから final bill の£27.26 を今すぐ払いやがれこの野郎」なんて恩着せがましい手紙まで (大学に) 届く始末.
しかしそこは温厚をモットーとする大和民族のワタシ. ユー作氏に請求書を日本宛に airmail で送ってもらいました. で, その airmail が届くのに1ヶ月以上かかるという何だよそれは, という事態. それが届くまでにも大学にはがっつんがっつん請求書が...
さてようやく請求書を手にしたワタシは支払い金額を cheque に書いて airmail で npower さんに送りつけます. これは普通に届いたみたいで、一週間後くらいに向こうの銀行口座から額面の金額が引き落とされていました. 一安心. もう npower から大学宛にいろいろ送られてくることもないワケです.
そしたらまたユー作氏から連絡が. 曰く、「早く£27.26払わないと裁判起こすぞ、ボケ」という手紙が届いているとか.
な ん で す と?
仕方が無いので, web の claim form から先ほど npower さんに連絡をしておきました. 「今は日本に帰国していますが, 口座の記録を見る限り 4 月○日に£27.26引き落とされています. npower 宛の cheque に間違いありません. ところが, 未だに請求書が送られてくるばかりか, 驚くべきことに, 裁判を起こすという手紙まで届いているそうです. もちろんあなたには裁判を起こす権利がありますが, どう考えても勝ち目はないと思うので, もう一度取引記録を調べてみては如何でしょうか?」
きっとこれもスルーされる.
文責:たたり
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